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ご挨拶

 いよいよ第28回日本診療放射線技師学術大会が9月28日〜30日の3日間、名古屋国際会議場に於いて開催されます。開催まであと2ヶ月余りとなり実行委員一同、大会準備に追われております。
 既に会員の皆様方はご承知のように、今大会のテーマは「国民・医療者と協働し、質の高い医療を提供しよう」であり、サブテーマは「テクノロジーと匠の融合」です。そこで、特別企画を大会テーマから導き出した「公益法人化」「人材育成」「チーム医療」の3つをキーワードとして、様々な企画を計画いたしました。診療放射線技師にとって唯一の職能団体である日本診療放射線技師会主催の全国規模の学術大会であり、職域を最大限に意識した内容となっております。

 1つ目のキーワードである「公益法人化」は、一般市民の参加を視点に特別講演、市民公開講座、公開シンポジウム、県民公開講座、市民公開フォーラムと様々な形で一般の方々と交わりながら、情報の共有化や診療放射線技師との共存を考えていきます。市民公開講座では三菱重工業株式会社航空宇宙事業本部の西ヶ谷氏をお招きし、「航空・宇宙エンジン事業の取り組み〜先端加工技術とそれを支える人の育成〜」と題し講演を賜ります。まさに“テクノロジーと匠の融合”であります。また、県民公開講座では、メディアで活躍されている人間性脳科学研究所所長、武蔵野学院大学コミュニケーション学部教授である澤口俊之先生から、人間性の脳科学的解明や「HQ(人間性知能,Humanity Quotient)論」について論じていただき、TVの「ホンマでっか?」を直に皆様に感じていただけたら幸いです。また、常に進歩的な病院を目指して取り組んでおられ、全国民間病院のリーダー的存在である亀田メディカルクリニックの亀田理事長をお迎えして、「地域から求められる病院」についてご講演をいただきます。我々の職場である医療機関が「どこに向かうべきなのか?」医療者の一人として考える機会になってほしいと思います。
 そして、診療放射線技師として決して忘れてならないことは、昨年の「東日本大震災」であります。大震災は過去の出来事ではなく、復興への道のりは今も続いています。公開フォーラムでは「東日本大震災の取り組みと今後の対応」をテーマに、我々診療放射線技師としての責務・役割をもう一度改めて考える機会の場になればと思います。

 2つ目のキーワードの「人材育成」は、本会会長である中澤会長の教育論のコアな部分でもあり、また私自身が県会長に就任させていただいた折に、活動の重点項目の一つとして掲げた課題でもあります。次世代を担う若い診療放射線技師へ医療者としての方向性を導き、社会人そして組織人としての精神や自己研磨する姿勢を問うことが職能団体である本会の使命と考えるからです。特別講演で聖隷事業団(聖隷グループ)の執行役員である背戸常務理事をお迎えして、聖隷独特の人材育成「教育システム論」の講演を賜ります。
 また、実行委員会特別企画として、若手技師の有志達で結成された奈良県を中心とする「Insight」〜気づきの会〜と、愛知県を中心とした「Prius」〜人材育成交流会〜の合同企画を計画しました。パネルディスカッション形式で「気づきから行動へ」をテーマに議論を行います。引き続き行われるマネジメント委員会のセッションでは、技師会及び医療施設でリーダーとして活躍されている先生方から、より具体的に診療放射線技師のあるべき姿、担う方向性を述べていただき、若手と先人の発展と継承を考える時間となれば幸いです。「啐琢(そったく)」という言葉があります。卵の中のヒナ鳥が殻を破って、まさに生まれ出ようとする時、卵の殻を内側から雛がコツコツとつつくことを「啐」といい、ちょうどその時、親鳥が外から殻をコツコツとつつくのを「啄」といいます。両方が一致して雛が生まれる「機を得て両者相応じる得難い好機」のことです。この「機」が、人材交流とマネジメント委員会のコンビネーションセッションで生まれればと願っています。

 さらに、3つ目のキーワード「チーム医療」については、近年「チーム医療」への診療放射線技師の参画について様々な方向からアプローチを行ってきました。平成23年11月に開催された「チーム医療推進方策検討ワーキンググループ」の会合で、診療放射線技師の業務範囲の見直し案を示し、了承されました。「CTおよびMRI検査時等において、医師または看護師が確保した静脈路、又は動脈路に造影剤を接続すること、および造影剤自動注入機の操作を行うこと。造影剤投与終了後の静脈路の抜針および止血を行うこと」という業務が認められれば、「診療放射線技師法の改正」や「教育の見直し」が必要となってきます。そこで大会開催中に「静脈注射(抜針)講習会」を100名規模で開催します。造影剤副作用、合併症の対策や感染管理さらには正しい抜針技術を備えることで、患者に対し安全で安心できる業務を行えることが目標であり、この成果は診療放射線技師の業務拡大に繋がる事と期待しています。
また、診療放射線技師が介在する消化管X線検査に関する機構や研究会は全国規模で4団体あり、今まで歴史的背景や発足の状況などの違いから合同開催は実現されていませんでした。しかし、本会の中澤会長の呼びかけに、今学術大会において4団体が消化管をテーマにした合同企画が開催されることになりました。お互いの団体が今後も連携を強化して、国民に予防や健康維持に貢献していく体制作りこそが、国民から信頼される職業(診療放射線技師)と成りうると思います。
 少し話題を変えて、特別講演として名古屋市科学館主査 毛利勝廣氏に「星空」について解説をいただきます。名古屋市科学館のプラネタリウムは平成23年にリニューアルし、限りなく本物に近い星空の再現を目指し、ドーム内径35mという世界一の大きさとクオリティを備えております。会場の名古屋国際会議場からもアクセス可能で極めて近郊に位置しています。毛利氏の星空の誘惑の世界に酔いしれて学会の疲れを癒していただければと思います。

 このように第28回日本診療放射線技師学術大会は、参加する診療放射線技師にとって「集大成」ではなく「未来」に続く大会と位置付けて、盛りだくさんの計画をいたしております。より多くの方に参加していただくよう実行委員共々心よりお待ち申し上げます。

平成24年7月吉日
第28回日本診療放射線技師学術大会
大会長  佐 野 幹 夫

このたび、第28回日本診療放射線技師学術大会を平成24年9月28日〜 30日の3日間、名古屋国際会議場にて開催する運びとなりました。名古屋は日本のちょうど真ん中に位置します。名古屋に来れば日本の全てを見ることができるとさえ言われています。城下町に育まれた歴史豊かな文化の伝統、そしてトヨタに代表される自動車産業や航空機産業など日本のハイテク産業のメッカというまったく異なった風貌を合わせ持つ都市だからです。

また、名古屋は陸、海、空の交通の結節点とも言われ、名古屋駅にはJR、私鉄、地下鉄など鉄道網が集中しております。新幹線のぞみで東京から1時間半、大阪・京都から1時間以内で来ることができ、更に今回会場となる名古屋国際会議場へは中部国際空港から特急またはタクシーで約40分、都心からは地下鉄で約15分とアクセスはとても良好です。

本大会では公益社団法人日本診療放射線技師会からの継続企画として、市民公開講座、市民公開シンポジウムを軸に基調講演、公開特別講演、セミナーならびに一般演題400演題を目標に計画しております。メインホールであるセンチュリーホールは3012人を収容することができ、オープニング・市民公開講座を開催し、市民参加型を目指しております。

今回の大会テーマは「国民・医療者と協働し、質の高い医療を提供しよう。」であり、サブテーマを“テクノロジーと匠の融合”とさせていただきました。現在、先進医療が注目され国民も関心が高く、医療従事者はこれまでの培われた技術を基盤に最先端の技術を駆使・工夫し提供することが求められるようになってきました。まさに「技術(テクノロジー)と工夫(匠)」が必要であり、この大会が研鑽の場となれば幸いです。

アクセス良好な名古屋のハイテク文化、歴史に触れながら、「出会いと情報の交流ステージが名古屋の地」となるよう関係者一同、会員の皆様方の多数のご参加をお待ちしております。今後、開催地の愛知はもとより中日本地域が一丸となって開催に向け取り組んで参ります。

これから皆様には、機会あるごとに学術大会参加に向けたお願いや情報提供をさせていただきたいと考えておりますので、宜しくご賛同とご協力をお願い致します。

平成24年1月吉日
第28回日本診療放射線技師学術大会
大会長  佐 野 幹 夫

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